個人塾の什器・備品選びガイド|机・椅子・ホワイトボードは新品か中古か、費用と耐用年数の目安
なぜ什器・備品選びで開業予算が大きく変わるのか
内装工事の発注先が決まった後、多くの塾長が次に悩むのが机・椅子・ホワイトボード・防犯カメラといった什器・備品の調達です。内装工事とは別枠で発生する費用でありながら、生徒数分の机・椅子をそろえるだけでも数十万円単位になることが多く、新品でそろえるか中古・リースを活用するかで初期費用は大きく変わります。教室のレイアウトが決まっていても、什器の選定基準が曖昧なまま発注すると、後から「サイズが合わない」「耐久性が足りず数年で買い替えになった」といった追加コストが発生しがちです。
個人塾に必要な什器・備品の主な項目
教室の指導形態(個別指導・集団指導)によって必要な什器は異なりますが、共通して検討すべき項目は以下の通りです。
- 生徒用の机・椅子(個別指導ブース用か、集団指導の教室机か)
- 講師用の机・椅子
- ホワイトボード・黒板(可動式か壁掛け式か)
- 受付カウンター・応接用のテーブルとソファ
- 書棚・教材ラック・生徒の私物ロッカー
- 防犯カメラ・入退室管理端末
- 空調設備(既存設備で足りるか、追加設置が必要か)
- OA機器(プリンター・複合機、パソコン、Wi-Fiルーター)
- 看板・のぼり・掲示物用のパネル
特に個別指導塾ではブースの数がそのまま座席数(=収容可能な生徒数)に直結するため、開校時点で無理のない数に抑え、生徒数の増加に合わせて買い増していく計画を立てておくと初期費用を抑えやすくなります。
新品・中古・リースの選び方
什器の調達方法には主に3つの選択肢があり、それぞれメリット・デメリットが異なります。
| 調達方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 新品購入 | 耐久性が高く保証が付く、統一感のあるデザインにしやすい | 初期費用が最も高くなりやすい |
| 中古・アウトレット | 費用を大きく抑えられる、即納可能な場合が多い | 在庫の状態にばらつきがあり、統一感が出しにくい |
| リース・レンタル | 初期費用を分散でき、故障時の交換対応があることも | 長期的には購入より総額が高くなる場合がある |
生徒の目に触れる机・椅子・ホワイトボードなど「教室の印象を左右する什器」は新品でそろえ、受付の書棚や事務用のOA機器など目立たない部分は中古やリースを活用してコストを抑える、という組み合わせ方をする塾も少なくありません。
費用と耐用年数の目安
什器・備品の費用は仕様やメーカーによって幅がありますが、一般的な目安は以下の通りです。
| 品目 | 費用の目安(1台・1式あたり) | 耐用年数の目安 |
|---|---|---|
| 生徒用机・椅子セット | 1万円台〜3万円台 | 8〜10年程度 |
| 個別指導用ブース(間仕切り込み) | 3万円台〜8万円台 | 8〜10年程度 |
| ホワイトボード(壁掛け・大型) | 2万円台〜5万円台 | 10年以上 |
| 防犯カメラ・入退室管理端末一式 | 10万円台〜30万円台 | 5〜7年程度 |
| 複合機(リース利用の場合) | 月額1万円台〜2万円台 | 契約年数により異なる |
数値はあくまで目安であり、実際の金額はメーカー・仕様・購入時期によって変動します。什器の多くは減価償却の対象となるため、取得価額や耐用年数の扱いについては税理士や税務署に確認しておくと、確定申告時の経費計上で迷わずに済みます。
失敗しやすいポイント・うまくいった対応例
- うまくいかなかった例:開校時にコストを優先して安価な椅子をまとめて購入したところ、1年ほどでガタつきが目立つようになり、結局買い替え費用が二重にかかってしまった
- うまくいかなかった例:机のサイズを確認せずに発注し、教室に搬入した際にブースの間隔が想定より狭くなり、レイアウトを組み直す羽目になった
- うまくいった例:生徒の目に触れる机・椅子・ホワイトボードは新品でそろえ、受付の書棚や事務用什器は中古品を活用することで、見た目の印象を保ちながら初期費用を抑えられた
- うまくいった例:埼玉県・東武東上線沿線(富士見市・ふじみ野市・志木市など)で開業した個人塾では、発注前に教室の実寸を図面上で確認し、什器メーカーのショールームで座り心地や耐久性を実際に確かめてから発注したことで、開校後の買い替えを防げた
編集部からのアドバイス
什器・備品は内装工事と違って一つひとつの単価が小さいため見落とされがちですが、まとめると初期費用の中で無視できない金額になります。生徒数の増加に合わせて買い増せる項目(机・椅子など)と、開校時点で必要な数をそろえておくべき項目(防犯カメラ・入退室管理端末など)を切り分け、優先順位をつけて予算配分することが大切です。教室の印象を左右する部分は新品にこだわりつつ、目立たない部分は中古やリースを組み合わせることで、限られた開業資金を有効に使うことができます。
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